U.S.M.C chino/仙台PARCO店

こんにちは!

今回はU.S.M.Cのチノパンを紹介いたします!

 

 

50s

"U.S.M.C" Vintage Chino Trousers

¥21780

 

こちらが今回紹介するチノパンです!

 

ちなみにチノパンとは、チノクロスと呼ばれる綿等を綾織で仕上げた生地を使ったパンツを指しています。綾織はツイルとも呼ばれ、タテ糸が2本~3本のヨコ糸の上を通過した後、1本のヨコ糸の下を通過することを繰り返して織られ、生地の表面に斜めの畝が見えるのが特徴です。分かりやすい物だとデニムやツイードと同じ綾目の組織ですね!

 

チノパンという名前が使われたのは20世紀に入ってからでした。その前までは固有名詞はなく、カーキ色のパンツとして主に陸軍で採用されていました。そのカーキ色のパンツが生まれたのは200年近く前のようです。

 

イギリスは18世紀中頃からインドの植民地化を進めます。 1875年のインド大反乱を武力で鎮圧し、イギリス国王がインド皇帝を兼ねるインド帝国として、インドを直接統治するようになりました。

 

このインド侵略の中で、イギリス軍は軍採用のトラウザーズが白であったことでインドの砂地に馴染まず、敵にすぐに見つかってしまい、軍用として全く機能していませんでした。

 

そこで、当時の連隊長であるハリー・ラムズデン卿がその白の軍服を、コーヒー・桑の実・そしてインドという土地柄、手に入りやすかったスパイスを混ぜた汁を使い、インドの土地に馴染む色に染め上げました。それがカーキというヒンドゥー語で”土埃”や”土色”という意味の色で、まさに戦場でのカモフラージュにぴったりなものとなりました。

また、負傷した際にもカーキ色は効果を発揮しました。

従来の白いパンツですと血が滲む事でパニックになる兵士が多かったようですが、カーキ色にすることによって血が目立ちにくくなり、メンタル面でも効果があったようです。

 

このストーリーがカーキが色として認識される起源と言われております。そして、このカーキ色のパンツがある事をきっかけにチノパンと呼ばれ、世界中に広がっていくことになります。

 

19世紀は、イギリスで起きた産業革命により、手作りから工場での大量生産へ変還していく時代です。先の戦いで大活躍したカーキ色のパンツはイギリス軍の軍需品となり、大量生産されていきます。イギリスのマンチェスターで大量に作られ、戦地であるインドで使用されてきましたが、余剰分が中国へ輸出されていきました。この頃はインド産のアヘンが大量に中国へ輸出されており、アヘン戦争が起きていた時期で、イギリス軍はインド侵略の次には中国への進出も視野に入れていたため、アヘンだけでなく、軍需品も輸出されていきました。

 

そして、この中国に輸出されたカーキ色のパンツを大量に購入した国がアメリカでした!

 

1898年、アメリカはスペインとの戦争に勝利し、フィリピンの統治が決まりました。

アメリカ軍はフィリピン駐在用の軍服としてカーキ色のパンツ、後のチノパンを中国から大量に購入しました。それまでフィリピンはスペインの統治下にあったこともあり、スペイン語が主流であり、スペイン語では中国の事をCHINO(チノ)と呼ぶことから、中国から大量に届いたこのカーキ色のパンツをチノパンと呼ぶようになり、これがチノパンの起源と言われています。チノパンと言えばアメリカのイメージがありますが、このような背景があったのですね!

 

イギリス→中国→フィリピンへとやってきたカーキ色のパンツ、すなわちチノパンは、その実用性からアメリカ軍でも自国のユニフォームとして採用していきます。それが1941年に製造されたカーキ色の戦闘服であるM-41というシリーズで、通称”41カーキとも呼ばれているチノパンです。41カーキのチノパンは、アメリカ軍のチノパンの起源とも言えるアイテムですので、大変価値のある人気モデルです。

 

現在アメリカ軍ではU.S. ARMYのチノパンで先程のM-41M-43M-45がヴィンテージとして有名ですが、今回のU.S.M.Cの物(通称マリンコチノ)はさらに数が少なく希少なものです!

 

 

 

 

 

シルエットは画像のように太めのストレートで、選ぶサイズによって様々な着こなしができますね!

 

 

 

ちなみに年代の判別方法は、下記が挙げられます! 

 

・裏地の表記

パンツの裏地にサイズ等の表記がされており、その最後に製造年がついています!

この個体は製造年の部分がにじんでしまっているため、他の部分で年代を推測する必要がありますね!

 

・フロントボタンの違い

大まかに、古い年代から~40年代頃はメタルボタン、50年代頃は尿素ボタンやプラスチックボタン、60年代以降はジッパータイプのように変遷しており、この個体はプラスチックボタンとなっています!

 

・バックポケットの有無

古い年代のものはバックポケットがなく、40年代後半頃からはバックポケットが付きます!

 

以上により、この個体はおよそ50年代頃に製造されたと推測できますね!

他にもいくつか見分ける方法はありますが、上記3点が最も簡単に年代を推測するポイントです!

 

マリンコチノはただでさえ数が少ない上、50年代でこれ程状態の良い個体だと、当店で付けている値段より高く取引されてもおかしくないですし、今後さらに価値が高くなっていくことが予測されます!

当店では1本取り扱っておりますので、ご来店の際は是非お試しください!

 

皆様のご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております!